Right to Light

陽ととなり

2023-01-01から1年間の記事一覧

どうして戻ってきてしまうのか

友達のことを思い出す。大学の頃の仲の良かった友達。彼はチャラくイケていて、かといって軟派な訳ではなく真摯で真っ直ぐだった。才能と能力を十分に持って魅力的で自分の魅せ方を知っていたように思う。なぜそんな彼と私が懇意になったのかはもう些末なこ…

Salvami,Domenica

〇月曜日 日曜の不純を引きずったまま寝たせいか、薬を飲んだのに寝付けなかった。意識はあるけど夢を見ている状態。無限ループをパターンで崩す壮大な夢を見て、寝つけていないのも相まって寝起きから疲労感がある。そして例によってベッドから起き上がれな…

彼の月、垂る糸

「だが俺には何がある?」 この問答をひたすらに繰り返す生を相変わらず過ごしている。自分にあるもの、楽しむ心、好奇心、友達、家族、言葉、作ること(最近は危ういが…)…。こうして並べてみてもどれも今は自信を持ってそう言える。ただ厄介なのが“だが”の部分…

属隷の君

説教じみた言葉はもううんざり。私もついに反抗期、いや離反期に陥ったのかもしれない。絶対的な正しさというものがある。私には、個人にはどうすることも出来ない正しさというものが。そしてそれを振るうことが許されている者がいる。私はどこにいってもそ…

藍の目

ほら、だから私は生きられないんだ。どこまで行っても見られるのは人なのだ。そのしがらみから抜け出せず今を否定された気分になる。しっかりしろと、ちゃんとしろと、礼儀や道理を説教されそれが是なんだと、だからお前は出来ていないんだと言われる。自分…

ラブフール

一瞬にして息衝く秋の様相に季節の変わり目を感じる暇もなく、今まで跳ね除けていた起き抜けの布団の温さが心地良さに変わる今日この頃、たまたまの時間に見た名月をして初めて季節に関心が向いた。月だけは綺麗な晩の妙、疲弊した心身でもまだ月を綺麗と感…

ウォールインラブ

匂いというもので感傷が引き出される。よく聞くのは金木犀だったりプールの塩素の匂いだったり、生活の痕跡が記憶と繋がり何年何十年経とうと当時を想起させるのだ。私にとってのそれは、冷房の効いた室内に漂う煎った珈琲の匂いだった。人生で初めてのアル…

ワンダーウォール

毎朝毎朝、陰鬱な気持ちで起きて支度して吐き気と腹の不調を気にしながら世界との葛藤をするのが本当に嫌になってきた。(これもベッドに腰かけて、扇風機の前から動けないで書いている。)家族には話せなかった。自分の心の弱さのこと、壊したさのこと、未来…

グラスワンダー

朝、起きて洗面所に行くとタオル掛けが外れていた。ビスで止まっていた形跡があるがそのビスがない。取れた面を見ると両面テープで貼り付けていただけのようだ。壁紙用のものだろうか。 新品のバターを開ける。銀紙を剥がす。綺麗に剥がれず少し破れてしまっ…

暗に姿勢を反故にして

〇 献血 初めて献血をしてきた。初めてでーすと言うと親切丁寧に献血のいろはについて教えてくれた。久々に外で人と話した気がする。話し方が丁寧でとても気持ち良かった。400ml、時間にしてはすぐだったけど終わった袋はだぽんだぽんになっていて、(ヒュウッ)と…

As you walk on by

いよいよ逃げ場は無いんだなと思った。何をして自分が元気になるのか、択が無くなった。身体を動かしても、外に出かけても、消費するだけの体力と気力と財布の中身、残るものにそれだけの価値を見い出せずに、人と会ってわははと話している一方で、早く家に…

気遣ってるやうで気遣わせてんぢゃ厭だ

私が体調悪かろうがなんだろうが関係なくない?無理しないでと言うけれど私は無理しないと生活出来ない人間だからそれももういいじゃん、やることやってるんだから、性格は致し方ないよ。あるべき負担はそういうものとして受け入れてるんだから多少の齟齬は…

Be patient,plz

連休前から体調を崩していた。夏バテだろうと思っていた疲労感から一転、寝起きから火照った身体で体温計を取るけれど熱は無く、熱が無いならまぁ働くかと会社に行った途端火照りは増長して早退、熱を測ると当然のように高音だった。ちゃんと疲労が出るんだ…

no way

気持ちは頑張ろうと思っていても心は摩耗する。自分が不器用なことは幼い時から解っていたし、痛みや失敗無しにはものを覚えられないことはめくるめくモラトリアムの中で培ってきたが、それでも上手く割り切れない時は割り切れない。下手なりに自分の中で及…

人も一年、夏の芳、導きの夢

7月。思い返せば予め予定を入れず、けれども毎週末誰かと会って酒を飲む1ヶ月だった。財布の紐が緩い。ストレスが溜まっている証拠だ。そして今日たまたま誰にも合わない日曜を過ごすと、誰かに声をかけようかと衝動で思い立つ。すっかり人に依存してしまっ…

7月は月を見ていない

〇ガスを点けないままシャワーを浴びて(なかなかあったかくならないなぁ)と思っていたけど私は元気です。湿気がすごくやばいので日がな風呂に入りたいと思っている。髪はうねるし肌はベタつくし気持ちは落ちるしいいことがない。早く梅雨が明けて蒸し暑さか…

5年

身体は疲れ心には影が落ち精神は憎しみで出来上がった。この頃疲れがまったく取れない。仕事の負荷が上がったことによる肉体的な疲れと、立場が上がったことによるプレッシャー。つくづく、私は人の上に立つことに向いていないと痛感する。けれどこの負荷は…

夕月に祈れ

朝早く起きると1日が長い。そういう日は決まって持て余したりするものだが導かれるように流れる日もある。休日の朝は平日に叩き起される分せっかくならゆっくり寝ていたいのにどうにも目が覚めて、1時間程ごろごろした後に活動した方が有意義だなと思う。ち…

5月の逢引き、さざめき

休日の朝に身体が重たいのは初めてだった。起きる時間は平日と変わらず、さぁ活動しようと身体を起こすまでに時間がかかるのが私の近頃の休日であったのだが、今日はとにかく起き上がれなかった。あぁまずい、まただ、またこの考えに嵌ってしまった。必死の…

秘すれば花ね

久しぶりにブログでも書いてみるか、と思い立ったのは唐突そうに見えて必然性があった。このところ原因はわかっていても口にすることが憚られるもやもやを抱えてGWを過ごし、休暇が明けてからもその靄は濃くなるばかりで吐き出し口がない。愚痴を言ってしま…

重力に逆らうわ

鬱が来る。春だからね。夏の鬱が『絶対に始末をつける』というある種の覚悟と方向性が決まっているのに対し春の鬱は最早ひたすらに後ろ向きに『因縁を殺しにかかる』という意志で染まってしまうのが嫌だ。なぜなら疲れるから。(秋冬の鬱も『あの頃が良かった…

水際まで来て欲しい

朝に弱い。忌々しくもいみじく。目覚めが悪かったり夢見が悪かったり疲れが取れなかったりまだ寝ていたかったり、起きたら起きたで心の隙を孤独が襲ってくる。とにかくその日だけを生き抜く気力だけを奮起させて未来の無い1日を見る。頭の悪い上下、痺れる指…

私は甘く頑なだから

物忘れが酷い。ちょうど生活の何もしたくない時期にあるから部屋がどんどん散らかっていくのだが、それに加えて必要なことも頭から抜け落ちてしまう。炊飯器、洗濯機、給湯器、あらゆるスイッチは入れ忘れ切り忘れるし調べようと思ったことも3歩歩くとなんだ…

あなたも甘く頑固だから

人に言葉を投げかける(必要がある)度に私は自分を覗き込んで勝手に死にたくなる。それは投げかけた言葉が自分に刺さりはしないかと怯えているのかもしれないし半ばそれを自覚しつつ棚に上げる自分を支えることがしんどいからかもしれない。私は常々投げかけ…

1月の駆けり

待つものも想いを起こさせるものもない。何度目かもわからない空っぽの手のひらを見つめて、それが突然耐えられなくなると私はとにかく外へ飛び出す。それは衝動ではあるけれど、後で思い返せば半ば何かに導かれるようでもあるのだ。ちょうど去年の今頃は外…