Right to Light

陽ととなり

Salvami,Domenica

〇月曜日

日曜の不純を引きずったまま寝たせいか、薬を飲んだのに寝付けなかった。意識はあるけど夢を見ている状態。無限ループをパターンで崩す壮大な夢を見て、寝つけていないのも相まって寝起きから疲労感がある。そして例によってベッドから起き上がれない。仕事を休みたいが自分がいなければならないという思いで葛藤する。結局普段より20分遅れで支度を始める。顔は剃れなかったが洗い物は出来た。着替えの最中と玄関で靴紐結ぶ時に身体が固まる。就業中も不調である。胃がムカムカするのと思考が回って家族のことを考えて涙目になる。(適応障害?)週末に病院に行くことを鑑みて現状をここに残すことを思いつく。夕方頃、何かを諦めたように調子が上がる。その落差にまた疲れる。帰って冷蔵庫の残り物でほうれん草と豚じゃが照りを作る。野菜を摂ったという事実だけで少し体調が良くなる気がした。マッチングアプリを始める。ひとりとやりとりを始める。気を遣う。

 

〇火曜日

また起きれなかった。寝つけていたとは思うが身体が起き上がらない。重い。トーストの味がしない。ココアの味がしない。やっぱり胃がむかむかしてやっぱり着替えと玄関でフリーズする。洗い物出来ず。また顔を剃れなかったのでマスクを付けてなんとか家を出る。ずっと胃がむかむかするし職場の人に心配される。風邪を心配されるが申し訳ないがメンタル面なのだ…とは言えず。お昼の弁当は味がした。自分の将来の見えなさに死にたくなる。家に帰ったら友達に電話しようかしらと思いつく。突発だが普段からそうだし、私はあの夜のことを反省しなくてはならない。また巻き込んでしまってすまない。夕方の業務で指導を受ける。ほとほと落ち込む。死を近くに見る。帰って友達に電話をかける…も、なんとかすんでで思い留まった。私はまた自分の満足のために人の楽しみを奪おうとしていたことに気付いた。話したいことは別にあるのでまたの機会に。家にあるものを適当に食べた。疲れた。消えてなくなりたい。

 

〇水曜日

また起きれなかった。眠い。身体が重い。トーストと牛乳で割るラテを飲む。玄関で竦む。日中は仕事に没頭して、休憩中に生気が抜ける。真剣に転職を考えたので勢いで志望動機を書き上げる。ダメでもともと、現実から逃避する術を探している。そのまま勢いで応募してしまえ。自分のやったことが上手く行っている自信が無い。帰って来て家にあった生ハムとクリームチーズとクラッカーを食べる。また栄養が不足するぞ。会社で貰った金柑を齧る。酸っぱい。姉から電話がかかってきて家族のことを話す。私の鬱のことも話す。知らなかったらしい。そりゃそうか。

 

〇木曜日

起きるのを諦めている。全てが面倒臭い中で生活は始まる。仕事のための準備と弁当を作れていることが奇跡に思う。週の後半は勢いに乗れているので強ばらずに済むらしい。日中の記憶は無い。疲れた。帰って来て米と魚を食う。そして、これは記して置かなくてはならないのは、顔も名も知らない人から言葉を貰う。私が晒した悪癖とも呼べる鬱屈に、真摯に言葉を紡いでくれた。途方も無い関係だからこそだろう。これを見てくれていることがもしあったら、ありがとう。あなたのお陰で続く生活の貴さに気付けた。酒と甘いものを自分に与える。ひとりの身は気楽で気軽だけどよく霧散しそうになる。執着も嫉妬も憧れも消せない。私は、いつ行き着くのだろう。

 

〇金曜日

1週間起きれなかった。体調は週頭より良い。なんか、自分はよくやっているなぁと思う。その割に、上手くこなしても小言があったりトラブルシュートも当然にされたり、やっぱり自分の周りには応援してくれる人や心配してくれる人はいても、目標になったり同じ目線に立ってくれたり相談に乗ってくれる人はいないんだろうなと日中思う。帰ると親がご飯を置いておいてくれた。ありがたい。個々には個々の地獄があるのと同時に恵みがある。このことを忘れたくない。友人と電話する。祈りは通じるのだろうか。私はまた嘘をついてしまった。

 

〇土曜日

二日酔いだ。朝は病院に行った。良くならない症状に離れられない時分、診てもらっているのに申し訳なくなる。とりあえず志望する転職先に応募だけする。歩を進めた気分、これだけが現実逃避になっている。そのまま姉の家に行き姪と遊ぶ。夜は友人とダーツへ。どちらもしている間は良い。だが帰ってきた時の孤独は消えない。私は消せない。

 

〇日曜日

何も予定が無い。いつもよりゆっくり起きる。寝ていればいいはずなのに何かしなくてはならないという焦燥で落ち着かない。日曜日は毎週こうだ。無駄に遠くのスーパーまで買い物に行く。何がどこにあるかわからず挙句の果てに買い忘れを起こす。まぁ自分はそういうものだろうと思っても、そんな些細な失敗が焦りに拍車をかける。目的の無い日、弾まない会話、見えない未来、迎えたくない明日、日曜日は休みなのに憂鬱。誰もがそうなのだろうか?今までの私はどう思っていたのか?何もかも変わり過ぎた。明日を避ける為の択に死が入ってくる。会話らしい会話をしていないので親に電話をかける。ボロ泣きしてしまった。疲れたこと、寂しいこと、報われないこと、治らないこと、15分程度の会話だけどいくらかすっきりした。私は死なないと思う。死ねないと思う。死ぬとしたら今以上に孤独で、ここに遺す様なことすら出来ないと思うから。今は自己愛に守られている。増えた薬を飲んで寝よう。