Right to Light

陽ととなり

遠恋の底

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電車に乗って帰っている。最近いつもこの時間だ。仕事仕事仕事、残業残業残業、遅く帰って早く行く。自分の時間なんてない。思考が固まっていくのが何より怖い。染まっていく自分を許していいのか。間違ってることは正したい。俺はそういうことを大学で学んだのではないのか。俺が変えてやる!その意気込みも染まると失くしてしまうのか。

 

「今頑張れば後が楽だから」と言う。「慣れるまでは耐えるしかないよ」。慣れる前に潰れてしまう。ひとりで、知らないところに、独りで、何もわからず、放置され、言われることはもっともだけど思考に精神がついてこない。頭では納得しようとしても涙は出る。耐えるまでの自分に、今の自分に慈悲はないのか。いくら泣いても、人に相談しても、現状は変わらない。自分が変わるまで耐えるしかないらしい。みんな辛いだろう。でも傲慢なことを言えば、俺がいちばん辛い。話を聞いていてそう思う。みんなきっと自分をそう思うことで納得させているのか。悲劇を気取っていけ。

 

嫌いなものは時間に追われること。時間を守らないこと。遠くに居る恋人を想うことほど切ないものはない。思い立っても何も出来ず届かないまま過ぎていく。身体がだるい。