Right to Light

陽ととなり

腕時計を作る

お気に入りだったブレスレットがばっさり切れてしまったので、前々から作ってみたかった腕時計を作った。

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最近ブログも書いてなかったし、久しぶりの良い機会だから作り方を載せていくよ。

 

1.デザイン→型紙を作る

デザインと言っても何も難しいことはない。「こんなものが欲しいな」と自分が思うものを紙に書くだけだ。

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デザインはイラストにするとイメージが掴み易い。けど今回はもう頭の中で出来ているものなのでいきなり型紙を作っていく。もう本当によくある形だし「とりあえずぶっつけでいくかー」くらいの気持ち。4分の1しか線を書いていないのは、線対称で切り出してなるべくシンメトリにするため。

 

こんな感じに出来たよ。

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大きいのがベルト本体、斜線部には上から色革を貼る。やっぱり左右対象に起すのは難しいね。曲線がかなり怪しい。横にあるのは色革の型紙と、後で出てくるムーブメント(文字盤)固定用のベロの型紙。

 

型紙が出来たら実際に革を切り出すよ。

 

2.裁断する 

今回使う革はサドルレザーとサメ革。

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「革を触ってる!」って感じがするので僕はナチュラルカラーが1番好き!サメ革はさっきも言ったように上から貼って柄のデザインにする。他意はないよ!ないって!ウケとか狙ってないって!

 

型紙を元に銀面(革の表)に針で線を引く。ズレないように慎重に!それをカッターで裁断!

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配置してみるとこんな感じ。

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細かいズレは張り合わせた時に整えるから今はノータッチで。

 

3.縫製する

まずはムーブメントに固定用のベロを付ける。

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ハート型の奴は最後にベルトに留めるネジ式コンチョだ。

ムーブメントに革を通して縫う!単純だ。

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単純だけど糸目がガタガタ……クラフトするのが半年ぶりだから大分ブランクを感じた。糸の色は個人的に好きなライトブルーにした。このムーブメントは最後でベルトに装着するからとりあえず終わり。

 

ベルトにサメ革を貼って縫い合わせる。

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サメ革に引いたガイドラインはかなり見にくいので感覚と心の目を使う。後で下からサドルレザーを張り合わせて余計なステッチを見えなくするために内側だけ。そうしたらもう1枚のベルトと張り合わせる。

 

菱目打ちで穴を開けて……

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針でチコチコ縫っていく。

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ひと針ひと針に愛を込めるのが秘訣。この辺りで柄が鮫の背びれっぽい意匠になっていることに気付く。いやぁ我ながら図らずの良きデザイン。

 

縫い終わるとこんな感じ。

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糸目が入るとグッとレザーっぽくなる!達成感もひとしお。

 

4.コバ処理をする

縫い終わったらコバ(裁断面)の処理をする。このコバ処理の出来が作品の出来に直結するから気合いを入れるよ!サンドスティック(やすりみたいなやつ)でひたすら断面を擦る!擦る!

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こんな感じで毛羽立つと2枚の革の張り合わせ部分を目立たなくなる。

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やすりをかけるとヘリが立つのでヘリ落としをかける。

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ツィーといくとKAIKAN!!そうしたらこの毛羽立ちにトコノール(硬化液)を塗って、ウッドスティックで……

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あああああああああああああァァァァァァァ!!!!!(((('ω' ))))≡≡≡(((('ω'))))≡≡≡((((  'ω'))))

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と擦ると艶が出る。発声は必須。

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ちょっとわかりづらいけど、艶、出てます。

ここの出来の良し悪しで作った人の技量が見られるらしい。革の何かを買う時は参考にしてみてね。今回の僕のは70点くらい。張り合わせの跡が残ってしまった……この辺りでジャンパーホックも取り付けたよ。本当はバネホックが良かったけど持ち合わせが無かった……「ジャンパーホックの方がしっかり留まってくれるから良いじゃん!」と言い聞かせた。妥協した。

 

ここまで出来たらもう少し!

 

5.合体!!

最終工程にしてここからははじめてのことをぶっつけでやる。まずは位置を測ってベロを通す穴をベルトに空ける。

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一回通してみて……

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また位置を調整して今度はコンチョ用の穴をベルトとベロに空ける。腕に着けた時にムーブメントとベルトに隙間ができないように……

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So,so.

ベルトに通して裏からコンチョのネジを留めれば……

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ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ

 

 

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完成!!✌︎('ω')✌︎お疲れ様!!✌︎('ω')✌︎

工程事態は単純だから5時間くらいで出来た。

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サメ革のデザインが中々良いのではないか!?自分が作ったものがいちばん好き!!一方ぶっつけでやったぶん反省点も多々ありありのあり。コバ処理だったり下側のコンチョ位置が中心線からズレていたり……

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あーあ

コバは張り合わせの圧着が甘かった。もっと全体重と心意気をかけて張り合わせないといけない。コンチョ位置のズレはかなーり気になる。革はやり直しがきかないので最終盤で気を抜くとこういうミスになる。こういうことがあるからみんなはデザインと設計をしっかりやろうね!

 

それ以外はデザインもサメ革も満足満足!サティスファクション!! \('ω' )>

 

手作りって愛着が湧くから良いよね!みんなもやってみてね!