Right to Light

陽に当たっていたい22歳とその日

チーズ

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生きるということは自分の心を埋めていくことだ。自分に無いものを探して心の穴に埋めることだ。既に持っているものでも更にそれを磨いたり別のものに昇華したり、埋め方はいくらでもある。

 

僕はずっと自信が欲しかった。確固たる自信を持って心の穴を埋めたかった。それが己の成長に繋がると信じて、何かないかとずっと探していた。埋めたかった。自分に決定的に欠けているものが自信であるとずっと理解していた。周囲から認められること。周囲に誇示出来る事実から生まれる自信、それがずっと欲しかった。

 

振り返れば自信を得るチャンスはいくらでもあったし、実際に自信を得たこともあった。プレゼンが賞を貰った時は本当に誇らしかった。バイトで頼りにされると嬉しかった。恋愛にはかなり臆病だったかもしれないけど、それでも自分にやれるだけのことをしてきたつもりだ。だから、今の僕は自信に溢れている。

 

はずだったのに、今僕の心は穴だらけだ。トムとジェリーに出てくるチーズみたいに、ジェリーが中を通り抜けダイナマイトを押しこまれてトムが毛皮を脱ぐ。

 

今までの自信は完全に砕けた。青春をかけて積み上げてきた自信が、個性が、生活が、この半年で砕けた。好きな人がいなくなって生きがいを失くし、プレゼンは静かに酷評され、趣味は実力が足らず、名前も知らない人に否定され続けた。もう何も残っていない。あるのは不安と空虚。

 

誰かに全部話せたらいいのに。負け犬根性が染み付いてそれすら出来ない。こんな人間が人様に迷惑をかけていいのかと疑心暗鬼になって、結局言葉は出ないまま己の内に渦巻いて消化不良を起こし体を黒く染める。そしてまた僕の砕けた自信をすり潰していく。いつもこうだ。

 

生きてさえいればいつか幸せな日が来る。沈んでいる今からにあるのは浮上だけ。出口のないトンネルなんてない。そうは言っても、どれも到達するまでに心が折れたらおしまいじゃないのか?ゴールはどこだ?どこに向かっていけばいい?世界の誰もがこの不安を抱えて生きているというのなら、僕は心から尊敬する。僕にはゴールも方角も目的も目標も失くなった。

 

この半年で自分に自信が持てて、やっと追いつける、胸を張って話が出来ると思ったのに、逆に失くしちゃったよ。