Right to Light

陽ととなり

詠み人知らず

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やぁどうも。私だ。

なんだかとっても気分がハイだ。今の僕なら何でも出来る。何でもしてあげられる。そんな気分。ムテキ。何かを失くした人間は強い。だからこんなことを書くのだ。

何を失くしたかと言えば、若者故の恋である。

好きだったはずだ。僕に好きの定義はわからないが、友人は「何もない時に考えてる人のこと、会いたくなる人のこと」と言っていた。だから僕は好きだった。はっきりそう言おう。曖昧さの回避だ。好きだったことを認めて話をする。

何もない時にはいつも考えていた。会える日を指折り数えていたし、もちろん思わない日はなかった。いっしょにいてすごく楽しいから、ずっと話していたいと思ったし、隣にいたいと思ったし、別れる時は寂しかったし、次会える日が楽しみで仕方なかった。こんなに話が合う人が今までいただろうかなんて、運命的な妄想に耽ることもあった。

だけど、そう思っていたのは僕だけだ。

少し昔の話になるけど、今の僕を決定的に作り上げた日があった。その時も大好きだった。止まらなかった。収まらなかった。理性で動くべきだったのに、何も考えず、ただ会って話がしたかった。僕は電車に乗った。でも叶わなかった。僕の愛すべき衝動は、自己満足という相手の一言で一蹴された。僕のしていたことは全てただのエゴだったのだと、はじめてそこで気づかされた。最悪だった。何も残らなかった。本当に心に穴が空いた。この経験は僕だけの宝物だ。誰かに理解されてたまるか。

今になってもこの感覚は消えない。僕の想いはきっと全部ただの自己満足なのだと、考え出すと何もできなくなる。会いたいと思っても、相手にとっては迷惑かもしれない。話したいと思っても、相手にとっては時間の無駄かもしれない。相手のことを考えて動いたつもりでも、その気遣いすら僕の自己満足になる。そんなことばっか考えてるから、負ける。とんだチキンだ、痴れ者だ。メンズにあるまじき臆病者と罵ってほしい。

また僕は何もせずに負ける。一矢報いてやろうと思ったけど、結果が出た後じゃそれも自己満足なのだ。悪いのは誰でもない、そんな過去のトラウマに縛られて何も行動しなかった僕が一番悪い。そうに決まってる。そう非難されるのが怖いから、誰にも話せない。誰にも話せないから、1人で抱えていくしかない。

これはただの余談になるが、何も行動しないといったけど、僕だっていつまでもそのトラウマに縛られたいわけじゃない。何かしようと行動に移したこともある。だけど、その行動も結局、僕のトラウマの裏付けにしかならなかった。「お前が動いたところでどうにかなるわけがない。相手の迷惑だ。黙って殺されるのを待ってろ」、そんな想いが頭にはある。

話を戻して、僕はまた負けた。もう慣れてもいいのに、やっぱりなかなかどうして心にくる。泣けば楽だろうが出す涙もない。どうしてこんなに難しいんだろう。エゴと謙虚の境界はどこだ。その境界がわかるほどの経験もなければ、エゴイストになりきる度胸もない。

いつか勝てる日が来るの?
もう耐えられないよ。

比喩と婉曲の私